幽冥食堂「あおやぎ亭」の交遊録 ――水の鬼――(★★★★☆)

死者の魂が見える半井結人は、西早稲田の路地裏にひっそり佇む食堂「あおやぎ亭」でバイトを始めた。店主は、あの小野篁。出される食事は「魂が生まれ変わる」と言われるほど邪を払うパワーを秘めていた。篁の留守に訪れた女性客が「最後の晩餐」と口にした。寿命がわかる占い師にそう告げられたというのだ。一方、地獄の美少年・閻魔は、獄卒の失敗をカバーするため現世での仕事に結人をスカウトするのだが。

シリーズ2冊目。今回は結人が閻魔にこきつかわれています(笑)地獄が忙しいのも分かるけど、生きるはずだった人間の魂を間違えて回収してしまって元の身体は葬式で焼かれてしまったとか笑えない…。結人の従兄弟・明彦も事件の当事者になるわけですが、暗い感じでもなくさらっと終わっていて良かった。閻魔のおかげですね。
自分の寿命なんて知りたいとは思わないけどな、私は小心者なので絶対に気にしすぎで事態が悪化するパターン。篁と閻魔の遠慮のないやり取りも好きなのでぜひ続きを読みたいです。前回より面白かったです。