閻魔堂沙羅の推理奇譚(★★★★☆)

閻魔堂沙羅の推理奇譚 (講談社タイガ)

閻魔堂沙羅の推理奇譚 (講談社タイガ)

俺を殺した犯人は誰だ?現世に未練を残した人間の前に現われる閻魔大王の娘―沙羅。赤いマントをまとった美少女は、生き返りたいという人間の願いに応じて、あるゲームを持ちかける。自分の命を奪った殺人犯を推理することができれば蘇り、わからなければ地獄行き。犯人特定の鍵は、死ぬ寸前の僅かな記憶と己の頭脳のみ。生と死を賭けた霊界の推理ゲームが幕を開ける―。

現世に未練を残した者に対して生き返りを賭けた推理ゲームを提案する閻魔大王の娘・沙羅。沙羅のクールな部分も好きだが、相手を生き返らせる前にまるで諭すようにアドバイスを送る場面に母性的な面を感じました。生き返った人達はたとえ完全に覚えてなくても記憶の片隅に残っている沙羅の言葉を思い出して、進んでいく前向きなラストが良かった。
第3話の門井さんの話も感動したけど、個人的には第2話が好きでした。浜本のドジでミスは多いけど、お人好しで誠実な人柄に好感がもてました。最後の沙羅のアドバイスも素敵。こういうキャラこそ幸せになってほしい。続きもあるようなので読みたいと思います。