ぼくたちのリメイク4 「いってらっしゃい」(★★★★☆)

貫之は筆を折り、大学を去った。僕、橋場恭也の誰かのための行動は誰かの進むべき道を捻じ曲げた。そして僕は、今度は十一年の時を飛ぶ。シノアキは絵を描くことを辞めていた。ナナコの夢が叶うことはなかった。再び元の年齢へと強制的に戻された僕には、存在しなかったはずの幸せな人生だけが残された。これが、僕が作り直した人生だった。再びゲームディレクターとして働く日々が始まった。同僚の河瀬川や仲間たちと共に毎日のように起きるトラブルを解決する。きっとこれで良いのだろうと呑み込んだ。そして彼女は、微笑み言った。「いってらっしゃい」

シリーズ4冊目。可愛い奥さんと子供がいて、そんな未来に飛ばされた恭也。幸せなはずなのに、シノアキはイラストを描かなくなり、貫之は病院で働いていたりなど大学時代に目指した夢と違う道を歩んでいる。だからこそナナコの諦めない姿に恭也はまた一歩進む力をもらったんだと思う。
同じ会社で働いているとか河瀬川もおいしいポジションですね、責任感の強い彼女を見ていると恭也みたいに支えてくれる人が傍に必要だなと思ったり。そしてケーコさんは本当に何者なんだろうか…。これからが本当の始まり、応援してますよ。