奇奇奇譚編集部 幽霊取材は命がけ(★★★★☆)

奇奇奇譚編集部 幽霊取材は命がけ (角川ホラー文庫)

奇奇奇譚編集部 幽霊取材は命がけ (角川ホラー文庫)

霊が見えるホラー作家の熊野惣介は、怪奇小説雑誌『奇奇奇譚』での連載を目指して、担当編集者の善知烏とネタ探しを続けていた。フィクションの存在のはずの怪人、さびれた大観音像の内部に棲みついた霊、不遇のアーティストが死を遂げた呪いの屋敷…。ついに連載が実現しようとしたとき、ひるんだ熊野に対して善知烏が「欲がなさすぎる」と怒り、ふたりは険悪に。熊野が胸に秘めている、“書かなければならない理由”とは?

シリーズ2冊目。前回より怖さも読みごたえもパワーアップしていて面白かった。今回はタイトル通り「命がけ」で取材に行っていて、熊野達にお疲れ様と言いたい。悪役であるエヴィラを熱愛しているのは善知烏らしいなと思いました。死んだ後まで仕事をするなんて私には無理だわ、悪役がいるからこそのヒーローなんだなと。
最後の「不在の家」は最初から最後まで気味の悪い話だった。熊野ピンチ!な回でした。熊野の雑誌の連載が決まって張り切る善知烏も良かったし、熊野のこの世への執着が「善知烏に恩返しをすること 」というのも良かった。改めて好きなコンビだなと実感。続きがでるなら読みたいです。