英国紅茶予言師(★★★☆☆)

英国紅茶予言師 (キャラブン!小学館文庫)

英国紅茶予言師 (キャラブン!小学館文庫)

英国パブリック・スクールの奨学生となった風森心。制服を買うお金も身寄りもないシンは「何も持っていなくても、強い心さえあれば、どんな世界でも切り開いていける」という、育った養護施設の園長の言葉を胸に、貴族の子弟だらけの全寮制男子校へ。シンの同室はため息だらけの没落貴族の息子ギル。意外にも商売上手な社交家で、貴族達にいじめられているシンの味方だ。ある日ギルは、シンの能力で人助けをしてその謝礼で生活費を賄おうと提案。シンは紅茶を飲むと少し先の未来が視えるのだ。だがこれが大事件となって。様々な紅茶が視せるものは何?英国男子校を舞台に紅茶で謎解き!

紅茶を飲むことで他人の未来が分かる少年・糸森心が主人公。文量少な目なのでサクッと読めます。謎解きはおまけみたいなものかな。最初に困っている心を助けてあげたエドワードが優しくてまるでお兄さんみたい、エドワードが相棒でも良かったのに。ルームメートのギルは後向きだけど心の良き友人として紅茶占いの手助けしていく内に長所が発揮されていき、魅力的なキャラに仕上がっている印象。校長があまりに理不尽でムカついたので最後の展開にはスカッとしました。
気になるのは心の出生について、不穏な雰囲気しかしなかったけど心が不思議な能力を持っていることにも関係してくるのかな?続きもありそうな終わり方でした。