バビロン 3 ―終―(★★★★☆)

バビロン 3 ―終― (講談社タイガ)

バビロン 3 ―終― (講談社タイガ)

日本の“新域”で発令された、自死の権利を認める「自殺法」。その静かな熱波は世界中に伝播した。新法に追随する都市が次々に出現し、自殺者が急増。揺れる米国で、各国首脳が生と死について語り合うG7が開催される!人類の命運を握る会議に忍び寄る“最悪の女”曲世の影。彼女の前に正崎が立ちはだかるとき、世界の終わりを告げる銃声が響く。超才が描く予測不可能な未来。
タイトルに「終」とあるのに終わらないんだね。前回の絶望から正崎がどのようにして這い上がるのか気になっていたけど、満身創痍のまま無理矢理立ち上がっているような状態で危うい。それに追い打ちをかけるように正崎を追いつめていく曲世、もうやめてあげて。この一方的な蹂躙を「セックス」に例えるのは曲世らしい。
アレックスというキャラが魅力的で彼を全力でサポートする周囲のキャラも良かったのにあんな展開になってしまうとは…、予想はしてたけどね。アレックスとルカの会話が好きでした。加速していく自殺法を止めることができるのか、今のところ正崎が曲世に勝てる想像がまったくできないです…。