神様の御用人(★★★★☆)

神様たちの御用を聞いて回る人間―“御用人”。ある日突然、狐神からその役目を命じられたフリーターの良彦は、古事記やら民話やらに登場する神々に振り回されることになり…!?特殊能力もない、不思議な力を放つ道具も持ってない、ごく普通の“人間”が、秘めたる願いを持った神様たちにできること。それは果たして、助っ人なのかパシリなのか。モフモフの狐神・黄金とともに、良彦の神様クエストが今幕を開ける!
ずっと気になっていたシリーズ、やっと読めました。良彦が出会う神様たちが人間味溢れていて良い意味で神様に見えない(笑)人間に悩みがあるように神様にだって悩みはある。第2話の一言主の悩みは神様としての自分に自信が持てなくなったこと。引きこもりな上に現代に染まりすぎていてウケた。心配するお杏が健気、本体の樹木が深刻な状態なのが心配です。良彦の言葉で一言主が本来の自分を取り戻せてひと安心。良彦のような真っ直ぐで飾り気のない言葉はやっぱり相手に深く突き刺さるんだよなと。
橋姫の恋愛話は切ないけれど前向きな終わり方で良かった。最後に良彦が御用人に選ばれた理由が明かされています、お祖父ちゃんが本当に優しい人で良彦が好きだったのも分かります。良彦と黄金のコンビも好きなので少しずつ追いかけていきたいです。