ウォーター&ビスケットのテーマ1 コンビニを巡る戦争(★★★★☆)

「ヒーローになるつもりですか?」「違う。僕はお姫様になりたい」闘うより、護られたい―臆病であることを誇る高校生・香屋歩と幼なじみの秋穂栞が迷い込んだのは、8月がループする街“架見崎”だった。ここを訪れた人々は任意の特殊能力を与えられ、乏しい物資を巡る戦争を繰り広げていた。だが、ふたりが希望した能力は戦闘の役に立たないもので…。生存戦略に反則はない。ルールブックの穴をつく、臆病者の戦いが始まる。
架見崎運営委員会と呼ばれる組織から招待状を貰った歩たち。それは何度も8月をループする架見崎という町で繰り広げられている領地争いという名のゲームで歩たちも巻き込まれていく。設定自体はとても好み、なんでこんなゲームをするのかなどの主催者側の意図はまったく不明なので曖昧にしないでいつか説明してほしい。
主人公・歩の臆病者だけど頭がキレるというキャラが魅力的で、ここぞという時に活躍するところはもちろん不安と戦っているところも人間くさくて良い。秋穂は割りとフラットなイメージ、歩のことをきちんと理解して行動しているところに二人の信頼関係が伝わってくる。そして謎多きキャラであるトーマ、まさか最後にあんな行動をするとは思わなかったので驚きです。たくさんの伏線がはられているのでどう回収していくのか、続きも楽しみです。