華舞鬼町おばけ写真館 祖父のカメラとほかほかおにぎり（★★★★☆）

華舞鬼町おばけ写真館 祖父のカメラとほかほかおにぎり (角川ホラー文庫)

人見知りの激しい久遠寺那由多は大学をサボったある日、祖父の形見のインスタントカメラを、なんとカワウソに盗まれてしまう。仰天しつつビルの隙間へと追いかけるが、辿り着いた先はアヤカシたちが跋扈する別世界、『華舞鬼町』だった。狭間堂と名乗る若い男に助られた那由多は、祖父のカメラで撮った写真に不思議な風景が写っていたためにカワウソがカメラを盗んだことを知って…。妖しくレトロなほっこり謎とき物語。
新シリーズ開始。前シリーズとテイストは変わらずで読んでいると心が温まるようなほっこりとした気持ちになる。主人公・那由多は人見知りだけど他人の為に頑張り、亡くなった祖父との思い出を大切にできる優しい子。お祖父ちゃんの想いが詰まったカメラで携えてこれからどんな子に成長していくのか楽しみです。生意気なカワウソのポン助が可愛かった。クセのある円も今後那由多にどう関わっていくか気になるところ。
そしてなんといっても一番感慨深いキャラが狭間堂。千葉県産のピーナッツを持っている時点でもしやとは思ったけど！本当に逞しく成長してくれて嬉しいです。いつの間にか人外の力まで手に入れてるし。本人が言っている通り客観的にみれば純粋な人間じゃないみたいですね。最後は懐かしのあのキャラも登場して興奮しました。続きも楽しみです。