双蛇密室(★★★★☆)

双蛇密室 (講談社ノベルス)

双蛇密室 (講談社ノベルス)

「援交探偵」上木らいちの「お客様」藍川刑事は「二匹の蛇」の夢を物心付いた時から見続けていた。一歳の頃、自宅で二匹の蛇に襲われたのが由来のようだと藍川が話したところ、らいちにそのエピソードの矛盾点を指摘される。両親が何かを隠している?意を決して実家に向かった藍川は、両親から蛇にまつわる二つの密室事件を告白された。それが「蛇の夢」へと繋がるのか。らいちも怯む(!?)驚天動地の真相とは?
らいちシリーズ4冊目。今回はらいちの客の一人である藍川が物心ついた頃から夢で見る「二匹の蛇」をきっかけに事件が展開されていく。こんな奇抜なトリックを考えるとはさすがです。黒太郎が酷すぎて自業自得のような…。藍川さんにとっては辛い真実でしたが、息子のことを考えて今まで黙っていた両親と少しずつ距離を縮めてほしいな。
あくまで真相を「他人事」と言って笑うらいち、ドライだな〜。その後藍川はらいちの部屋へ行かなくなる、とのことなので藍川さんの心にもグサッときたんだろうな。もう小松凪さんにしようよ、盗聴機を仕掛けるのはどうかと思うけど。