僕はもう憑かれたよ(★★★☆☆)

ある夜、八木沼真知の部屋を見知らぬ男が訪ねてきた。初対面にもかかわらず、彼はなぜか真知の昔からのあだ名や好物を知っていた。一方、周囲で不可解なことが起きているのに気付く美門玲二。どうやら眠っている間に、別人格が勝手に行動しているようなのだ。本来交わるはずのない二人の運命を結び付けるのは、半年前のとある転落事故―。真知は恋人を失ったその事故について調べ始める。
タイトル通り幽霊に憑かれてしまった美門と転落事故で恋人を失った真知が事件の真相を追いかけていく。七尾さんにしてはいつもの独特のクセのあるキャラがいなかったような気がするけど、これはこれで綺麗なストーリーに収まっているなと。将来はミステリ専門のブックカフェを開くのが真知の夢とのことで私もぜひ行ってみたいな。でも真知と裕三のミステリ談義は深すぎてついていけない…、本当にお似合いの二人なだけにラストの会話はちょっと読むのが辛かったな。
犯人も被害者であり、正直裕三以外はそれ相応の報いを受けたといっていいので同情はできませんでした。確かに「サロゲート」のような美談に繋がる結末になればいいけど実際はそうはいかないよね。真知には夢の実現のために前進していってほしいです。美門も(適当)