銃とチョコレート(★★★☆☆)

銃とチョコレート (講談社文庫)

銃とチョコレート (講談社文庫)

大富豪の家を狙い財宝を盗み続ける大悪党ゴディバと、国民的ヒーローの名探偵ロイズ対決は世間注目の的。健気で一途な少年リンツが偶然手に入れた地図は事件解決の鍵か!?リンツは憧れの存在・ロイズと冒険の旅にでる。王道の探偵小説の痛快さと、乙一が仕掛ける意外性の面白さを兼ねる傑作、待望の文庫化!
久しぶりの乙一さん。探偵・怪盗など聞いただけでテンションが上がるようなワードが散りばめられていたので手に取ってみた。主人公のリンツが遭遇した事件は思った以上に過酷でしたが、亡くなった父の思いや困難を乗り切ることの大変さを知った彼は他の子供の何倍も成長したと思います。
個人的には「チョコレート」より「銃」のイメージが強かったです。悪い大人が多かったからかな、リンツのお母さんも何気に酷いことしてるし。お祖父さんは良い人でした、いつか一段落したら3人でゆっくり過ごしてほしいです。ドゥバイヨルは最後までどうしようもない奴だったな、こんな奴を助けたリンツは本当に偉いよ。リンツとお母さんが今後平和に暮らせますように。