うさぎ強盗には死んでもらう(★★★★☆)

うさぎ強盗には死んでもらう (角川スニーカー文庫)

うさぎ強盗には死んでもらう (角川スニーカー文庫)

京都左京区のマンション。空き巣に入った泥棒カップルは、痴話ゲンカ真っ最中だった。その向かいのオフィスビル屋上。青年は潜入した人身売買組織に、殺人を強要されていた。悪鬼蔓延る上海の外灘地区。最強の殺し屋は、今まさに亡き師匠の敵を追い詰めていた。そこから1200kmの広東省。田舎町のパブで、少年は23回目のチェックメイトを宣言した。伝説の賭博師“うさぎ強盗”が彼らの物語を繋ぐとき、驚愕のエンディングが訪れる!
キャラの濃さとユニークな設定に惹かれて一気に読了。最初はただの空巣カップルの痴話喧嘩から始まり、話が段々と大きくなっていくにつれて頭がこんがらがってしまいました。実はあいつが死んでなくて、あいつとあいつが同一人物で…といった具合に自分なりにストーリーを整理しながら読みましたが、私の頭が残念なせいで全て理解できたとは思えない…。
個人的に好きなキャラは篠原さんでした。殺し屋ばかりの中で数少ない一般人だった篠原がうさぎ強盗と共闘していくうちに段々と狂気を抱えるようになるのがなんともいえない。うさぎ強盗に殺されなかったのも梶の言う通り悪党に愛される質だからだろうなぁ。嫌なスキルだ(笑)そしてうさぎ強盗が日名子を助けた理由には呆れたよ。