怪奇編集部『トワイライト』(★★★★☆)

大学生の駿は、先輩の紹介で雑誌編集部のアルバイトをすることに。「巷の噂を検証するとか、そっち系」という曖昧な説明だったが、興味から訪れてみると、そこはUMAや都市伝説を紹介するオカルト雑誌「トワイライト」の編集部だった! 勢いで働き始めたものの、駿に霊感的なものがあったせいか、妙な事態に巻き込まれてばかりで? まったりオカルト事件簿!
作者さんお得意のオカルト小説。オカルト雑誌を発行する編集部でアルバイトをすることになった大学生のお話。いつもより若干軽いテイストのような気がする、サクッと読めます。友人の時生と千夏が主人公・駿のことをすごく理解していて、幼馴染っていいな〜と思いました。肝心の駿がミステリアスでキャラが掴めない。幽霊に出会っても割りとケロッとしてるのは神主の息子として耐性があるからだろうけど、もっと感情的になっているところも見てみたいですね。
きちんと御利益のある開運グッズなら買うけどな、麻衣子の肌着は正しく着用すれば効果があったってことだよね…?最後の話は駿たちが小学生の時の話でしたが、小学3年生にして蛇神を出し抜く駿の底知れぬ才能がすごい。これだけ素質がある上に長男なのに家業を継ぐのが弟なのには駿が持つ零を引き寄せてしまう力と関係があるのかな?続きがあったらそこら辺も掘り下げてほしいです。