薬屋のひとりごと6(★★★★☆)

西都にて、壬氏に求婚された猫猫。今まであやふやだった関係が大きく変わろうとしていた。今までと変わりなく接したい猫猫に壬氏は焦る。皇弟として、政に関わる者に恋という自由はない。猫猫もまた、壬氏の心を知りつつも、己の立場を考えると首を縦に振ることはできない。軍師羅漢の縁者、それが西都で用意された猫猫の肩書だった。猫猫は重い気持ちのまま、ある決断をくだすのだが―。
今回は表紙の里樹と馬閃がメイン。前巻から二人の間にフラグがたっていましたが、きちんと回収されていました。自分の身体も省みずに里樹を助けた馬閃はよく頑張った。それにしても里樹は本当に不幸属性まっしぐらで猫猫が心配してしまうのも分かる。それだけに帝のはからいでハッピーエンドになって良かった。
肝心の猫猫と壬氏の関係は最後の生き生きとした壬氏の表情を考えると進んだといっていいのかな?壬氏のことを「嫌いではない」と言っているし、内心では「好ましく思っているかもしれない」と書いてあるぐらいだし。ただ「玉葉后の敵にはなりたくない」という含みを持たせた発言が枷になっている限りどうなることやら。壬氏にいたってはその真意を知らないし、帝がどう考えているかですよね。でも私は里樹の言う通り、帝の隣は阿多が一番だと思います。前巻の冒頭にあった二人の幼い頃のエピソードが好きなので。とりあえず早く続きが読みたいです。