凶器は壊れた黒の叫び (★★★★☆)

凶器は壊れた黒の叫び (新潮文庫nex)

凶器は壊れた黒の叫び (新潮文庫nex)

新聞部の創設。柏原第二高校に転校してきた安達は、島で唯一の小学生・相原大地のために部活動を始めることを提唱する。賛成するクラスメイトたちだったが、七草はそれが堀を追い込むために巧妙に仕組まれた罠であることに気づく。繙かれる階段島の歴史と、堀が追い求めた夢。歩み続けた7年間。その果てに彼女が見つけた幸福と、不幸とは……。心を穿つ青春ミステリ、第4弾。
階段島の仕組みや魔女についての様々な情報が浮き彫りになってきた第4巻。相変わらず言葉の言い回し綺麗ですが、その意味を推し量るのに時間がかかって読むのが遅くなる。今回は魔女である堀がメイン。魔女でいるには相手の魔女よりも幸せでなければならない、自分の理想が反映された階段島を守るためにも堀は幸せではなくてはいけない。そんな重圧に耐えている堀を攻撃する安達。彼女にはあまり良い印象は持ってなかったけど、真辺の言う通り悪い奴ではなかったんだなと。安達と堀はライバル同士だったんですね、そしてあの人が先代の魔女か…。
現状の階段島を壊したいと言っている真辺のことを考えると最後の展開は問題が山積みになりそう。どっちにしろ七草が助けるんだろうけど。そして大地には幸せになってほしい。