ホーンテッド・キャンパス きみと惑いと菜の花と(★★★★☆)

こよみちゃんと、菜の花が有名な福島潟で初デート!その日に向け、いろいろ頭を悩ませる、大学生の森司。オカルト研究会のメンバーも、2人のデートに興味津々。けれど依頼人は容赦なくやってくる。他殺死体発見現場の隣に立つ豪華な洋館に現れた、女の足だけの霊。森司がかつて経験した、先輩の同時二重体の謎。そしてデート当日にまで、恐怖は忍び寄ってきて!?甘々なのに身の毛もよだつ、青春オカルトミステリ第10弾!
シリーズ10冊目で森司とこよみがとうとうデート!まるで亀の歩みのようにゆっくり歩み寄っている2人の仲がやっとある程度のとこまで行きついた、という感じ。デートもきちんと成功したのは良かったけど、森司の最後の発言には鈴木でなくとも呆れるレベルの鈍感さ。まぁこんな奴だから応援したくなるんだけど。
第一話の「目隠し鬼」はなんとも後味の悪い話でした。今更だけど和泉ちゃんが一番霊感が強いのか、今回も大活躍だったし本当に頼もしい。第二話の「よけいなもの、ひとつ」は降矢の家族に嫌悪感しかわかなかった。こんな奴らじゃあんな現象が起こっても仕方ない、叔母さんと彼女に恵まれて良かったね。第三話「いちめんの菜の花」はとにかく被害者の女性が可哀想。こよみは幼い頃から男前なところがあったんですね、デートが成功して良かったもののしんみりとした余韻が残りました。