異人館画廊 当世風婚活のすすめ (★★★★☆)

成瀬家は、代々“禁断の絵"を守ってきた旧家だ。その絵が盗まれた。現当主の美津に絵をさがしてほしいと頼まれた千景と透磨だが、件(くだん)の絵は異人館画廊に置き去りにされていた。同時期、失踪中の次期当主候補・雪江が遺体で見つかるが、容疑者として浮上した男が千景の誘拐事件の関係者だと判明し!? 深まる謎の中、記憶の封印が次第に解けてゆく。緊迫の美術ミステリー!!
千景の過去も少しずつ明るみになり、千景と透磨の仲も進展した巻でした。遂にカゲロウさんも姿を現しました、学生に見えるということはまだ若いんですね。過去と向き合うことを決意した千景、どんな出来事が千景を襲ったのか想像も出来ませんが透磨たちがそばにいるなら大丈夫なはず。千景には意地悪なことを言いつつも、内心では千景のことで色々と葛藤してると思うと透磨も苦労してるんだよね…。
今回の事件は後味悪かったな…。でも意外な結末で面白かったです。図像術の蘊蓄にはなるほどな〜と思いつつも、一枚の画にこんな仕掛けが出来るなんて未だに信じられない。いつか積木を追い詰めてほしい。