ここは神楽坂西洋館(★★★★☆)

ここは神楽坂西洋館 (角川文庫)

ここは神楽坂西洋館 (角川文庫)

都会の喧騒を忘れられる街、神楽坂。婚約者に裏切られた泉は、 路地裏にひっそりと佇む「神楽坂西洋館」を訪れる。 そこで植物を愛する若き管理人・藤江陽介と出会うが、 彼にはちょっと不思議な特技があって?
ずっと積んであった本、この夏期休暇にやっと読めました。ハートフルなお話でじんわりと心が温かくなりました。極度の人見知りなので下宿は無理ですが、三島の料理は食べてみたいです。神楽坂西洋館の住人たちはそれぞれ事情を抱えた者達ばかりで、大家である陽介がその問題を解決する形でストーリーが進んでいきます。主人公の泉は婚約者に浮気された上に優秀な兄と比較する両親が嫌で神楽坂西洋館に逃げ込むことに。泉の気持ちも理解できるけど、きちんと母親の愛情に気づいて和解できたのは良かった。
三島の過去は次巻で明かされるのかな?最後は落ち着くべきところに落ち着いたようで一安心。陽介の不器用な感情表現のせいでひと悶着あったものの、最後はまさかの急接近。くっつくまでの過程が好きな私としてはもう少しゆっくり歩み寄ってほしいなと思ったり。