お後は笑顔がよろしいようで (★★★★☆)

お後は笑顔がよろしいようで (富士見L文庫)

お後は笑顔がよろしいようで (富士見L文庫)

表紙の美しさに惹かれて購入。そういえばこの前も落語が題材の小説を読んだな〜と思ったけどこれはこれで結構面白かった。お調子者で明るい朱雲とクールで真面目な蒼雲のコンビも良い感じ、色々と正反対の二人の会話がじゃれあっている兄弟のようで微笑ましかったです。
お祖母ちゃん想いの孫の話から始まり最後は弟子二人が師匠のために奮闘するお話でした。不覚にも最後の朱が言った「ずっと、ずっと、お日様みたいに笑っておいで」にはウルっときてしまった。祥雲の言う通りまだまだ荒削りだけど朱雲は朱雲なりに人を惹き付ける才能があるのでしょう。情を芸で昇華させる、なんて素敵だな。蒼雲もウカウカしてられないね。もし次回があるなら蒼雲の実家との確執をもう少しクローズアップさせてほしい。