時をかける眼鏡 新王と謎の暗殺者(★★★★☆)

シリーズ二冊目。ミステリー要素は少な目、今回は王になったロデリックをはじめとする人間関係を重視したストーリーになっている。遊馬がすっかりクリストファーの弟子として昔の時代に馴染んでいていっそのことこのままこの時代で生きればいいのにと思ってしまう。
王になるということは国民の為に自らを捧げること、思った以上に重い責務をロデリックが背負うことになったというのにクリストファーは補佐官を辞めるだなんていっちゃダメだろ…、最後は元鞘に収まりましたが。父親のような存在だった大切な人を亡くした弟・フランシスをロデリックがなぐさめる場面は仲の良い兄弟に見えました。クリストファーが死んだ時だけ涙を流すというロデリックの言葉に強固な主従関係も感じられました。最後の遊馬とクリストファーの会話もほのぼのとしていて好きです。