千歳くんはラムネ瓶のなか(★★★☆☆)

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)
◼あらすじ
「五組の千歳朔はヤリチン糞野郎」―学校裏サイトで叩かれながらも、藤志高校のトップカーストに君臨するリア充・千歳朔。彼のまわりには、外見も中身も優れた友人たちがいつも集まっている。圧倒的姫オーラの正妻ポジション・柊夕湖、努力型の後天的リア充・内田優空、バスケ部エースの元気娘・青海陽…。仲間たちと楽しく新クラスをスタートさせたのも束の間、朔はとある引きこもり生徒の更生を頼まれる。これは、彼のリア充ハーレム物語か、それとも―?新時代を告げる“リア充側”青春ラブコメ、ここに堂々開幕!!第13回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞。

◼感想
読メで好評だったので読んでみた。クラスのリア充組である千歳朔が不登校山崎健太をリア充組に近づけるようにサポートしていく。ぼっち側ではなくリア充視点なのは珍しいかも。私は完全に健太側の人間なので高校時代にこういう賑やかな奴らいたな~と思ってしまった。最初は朔のキャラクターをなかなか受けいれられなかったが、リア充は裏でたくさん努力していると朔が健太に語る場面で見直しました。
ヒロインはたくさん出てくるけど本命は明日風なのかな?健太がヒロイン枠にみえてしまった(笑)健太が最終的にリア充組と仲良くなれるか心配だったが収まるべきところに収まって良かった。

この素晴らしい世界に祝福を!エクストラ あの愚か者にも脚光を!5 白き竜との盟約 (★★★★☆)

この素晴らしい世界に祝福を!エクストラ あの愚か者にも脚光を!5 白き竜との盟約 (角川スニーカー文庫)
◼あらすじ
「見ちゅけたの。らあいん・ちぇいかー」稼いだ金をあっ…という間に使い果たしたダストの許へ謎の幼女が訪ねてきた。子供相手でも容赦しない筈のダストが、食費を捻出するためギルドの依頼を真面目にこなし、ルナに授乳を頼んだりと甲斐甲斐しく世話する姿(?)に隠し子疑惑が持ち上がる!一方カズマ達が魔王軍幹部に手を焼いている最中、アクセルの街ではホワイトドラゴンの目撃談まで広まり、街は大混乱に陥るのだが!?過去と決別し、駆け出し冒険者の街へと流れ着いた気高きドラゴンナイトの正体が明らかに―。相棒との約束、そしてアクセルの街を守る為、チンピラ冒険者が立ち上がる!

◼感想
シリーズ5冊目。スピンオフでもセレナが登場してきたので段々と本編に近づいてきている。謎の幼女・フェイトフォーがやたらとダストに懐いていたのには納得、そりゃあ父親的存在から離されたら寂しいよね。ダストが凄くまともで驚いた、回想シーンの敬語とかも慣れない。根本的な原因はウィズだけどホワイトドラゴンの暴走理由にアクシズ教徒が関わっているのはさすがだ…。
遂に姫様も出てきました。ダストと絡むのは次回からみたい、ダストがどんな反応をするのか楽しみ。ゆんゆんは相変わらず巻き込まれてるな~、可愛い。ダストの過去も大分情報が出てきたので終わりが近づいているのかな?

ブラッド・ブレイン2 闇探偵の暗躍(★★★★☆)

ブラッド・ブレイン2 闇探偵の暗躍 (講談社タイガ)
◼あらすじ
警察官5人を殺し、確定死刑囚として独房にいながらも難事件を解決する月澤凌士。彼は「闇探偵」と呼ばれ、警視庁捜査一課の百成完とバディを組む。ある日、月澤が収監される脳科学医療刑務所で毒殺事件が発生。さらに所長が撲殺される。ごじつ直前に移送されてきた天才犯罪者の女は黒幕なのか? 隔絶された刑務所で、二人は凶悪犯を制圧しタイムリミットまでに真相を見抜けるか!?

◼感想
シリーズ2冊目。月澤が収監される脳科学医療刑務所で毒殺事件が発生、更なる殺人事件も起きて現場に居合わせた百成も巻き込まれていく。序盤で重要人物があっさり退場してしまってびっくり。いくら刑事とはいえこんな異常人物たちに囲まれてデスゲーム状態に巻き込まれている百成が哀れ。
寺河の毒女っぷりが見事に炸裂。最後は百成が大分追い詰められていたので挽回してくれることを祈ります。百成と月澤もやっとコンビらしくなったと思ったらこれだからぁ…、月澤が殺人犯であることは確かですが何か考えがあって百成と距離をおいていると思いたい。3巻が待ち遠しいです。


君はレフティ(★★★★☆)

君はレフティ (小学館文庫)
◼あらすじ
夏休み中、交通事故に遭い古谷野真樹(高2)は後遺症ですべての記憶を失った。学校生活に復帰した新学期、文化祭前の高校で謎の落書き事件が勃発。最初は他愛ないいたずらかと思われたが、落書きは段々とエスカレートしていく。そして、その落書きはあたかも真樹に向けられたメッセージのようだった。その謎を追っていくうちに次々と見えてきてしまった親友の秘密。そして…記憶喪失の僕が取り戻した大切な「真実」とは。

◼感想
交通事故の後遺症で以前の記憶を失ってしまった真樹。学校生活に馴染み始めた矢先に「7・6 」と描かれた落書き事件が起こり、真樹はその意味を探っていく。真樹・生駒・まどかの仲良しトリオの裏に隠された真実が思いやりに溢れていてジーンときた。前の真樹を知っていく度に彼が誠実な人だと分かって焦ってしまう今の真樹がもどかしい。
「7・6」の意味は予想外で生駒とまどかの訴えがきちんと真樹に届いて良かった。真樹の出した答えは個人的に嫌いではない、きっと二人が大事だからこその答えなんだろう。とかいいつつ真樹が恋人をつくるならどっちかにしてほしいなとも思う。

子守り男子の日向くんは帰宅が早い。 (★★★★☆)

子守り男子の日向くんは帰宅が早い。【電子特別版】 (角川スニーカー文庫)
◼あらすじ
部活はなし、勉強も授業中に全力集中、学校での出来事はどこか他人事―高校生・新垣日向の放課後は両親の手助けと最愛の妹・蕾の育児のためにある。…学年のヒロイン・芹沢悠里が彼の子守り事情を知るまでは。兄妹仲の良さと学校とは違う活き活きとした日向に魅了された悠里。放課後は新垣家に行き、週末は3人でデート。さらに天然陽キャ女子・恵那唯やクール系美少女の後輩・上月日和も絡んできて、日向の日常は一気に賑やかに!「私は日向君に楽しい学校生活を送ってほしい」「“師匠”って呼ぶね!」「好きです、先輩のこと…」帰宅早い系男子のほのぼの学園ラブコメ!

◼感想
シリーズ1冊目、ずっと気になっていてやっと読了。学校が終われば妹の育児に没頭する高校生が主人公。妹のことを最優先に考えている日向、既に立派なイクメンにしか見えない。そんな日向に学校生活も楽しんでほしいと思う悠里が優しい子で理想的なヒロイン。日向と悠里だけではなく二人の友達も良い奴なので全体的にほのぼの。何より妹の蕾が可愛らしい、日向が可愛がるのも納得。
次回からは幼馴染であり後輩の日和がグイグイと出てくるのでしょうか。先に告白したのは日和だし両思いだったんだろうなぁ…と思うと最終的にどうなるかはまだよめませんね。2巻も読みたいと思います。

TAS 特別師弟捜査員(★★★★☆)

TAS 特別師弟捜査員
◼あらすじ
「ねえ。慎也くん、放課後ヒマだったりする?」楓から突然声をかけられた慎也は驚いた。楓は学園のアイドルで、自分とは何の接点もないからだ。用件を言わず立ち去る楓を不審に思いながらも、声をかけられたことで慎也の胸は高鳴っていた。彼女が校舎の3階から転落死するまでは―。学校は騒然となり、さらに楓が麻薬常習者だったという噂が流れる。警察の聞き取り調査が始まった。そこに現れたのは、慎也の従兄弟で刑事の公彦。公彦は、転落死の真相を探るため、教育実習生として学園に潜入することを決める。一方の慎也も、楓が所属していた演劇部に入部し、楓の周辺人物に接触を図る。なぜ楓は、慎也を呼び出したのか―。慎也と公彦は、真相解明に挑む。“どんでん返しの帝王”が新たに仕掛けるバディ×学園ミステリ!

◼感想
学園のマドンナである楓が突如転落死をしてしまう。平凡な少年・慎也は従弟で刑事の公彦と共に深く事件に関わっていく。学園の皆から憧れの存在だった楓、だけどそう思われることは本当に彼女が望んでいたのか。最初に死んだ楓を中心に人間関係が交錯していきたくさんの悲劇が生まれてしまう。
主人公・慎也がこの事件を通して得たものも大切だけど何より失ったものが多すぎて今後が心配。結末に気付いていて慎也に後始末をさせるとか公彦は容赦ないな、でも自分の手で終わらせなかったらきっと慎也は後悔するだろうからこれで良かったのか。強い子になってくれ。

ゆびきりげんまん(★★★★☆)

ゆびきりげんまん (LINE文庫)
◼あらすじ
両親が無理心中事件を起こしたことをきっかけに、叔母家族と暮らしはじめた家親佳奈子。彼女が転入したのは、一年前に世間を大きく騒がせた“女子高生指切り殺人事件”の被害者が通っていた高校だった。殺された女子高生の遺体はホテルの一室で発見され、その小指は切り落とされていたという。いまだ犯人が捕まらないなか、佳奈子の周囲で女子高生の小指が切断される傷害事件が続き、ついには佳奈子の級友がホテルで殺されてしまう事態に。事件の裏に女子高生援助交際組織の存在が浮かび上がるが…。

◼感想
両親が無理心中を起こしたことがきっかけで叔母家族と暮らし始めた佳奈子。一年前に世間を騒がせた指切り殺人事件が再び起こり、巻き込まれていく。両親の事件のせいで色々なことに対して諦めていた佳奈子、そんな彼女を温かく迎えてくれた叔母家族が素敵でした。特に翔太が良い子…!ミステリアスな拓也から目が離せなかった、最後の真実が重すぎて佳奈子がそこら辺をカバーしてくれたらなと。
ストーリーの構成自体はネジ曲がっていて面白かった。後味は悪かったけど、佳奈子が成長したという意味ではハッピーエンドかな。菜摘みたいな友達がほしい…。佳奈子の未来に幸あれ。