デート・ア・ライブ フラグメント デート・ア・バレット5(★★★★☆)

◼あらすじ
「第六領域への扉を開かせたいなら―お金を稼いでね」第七領域の支配者―佐賀繰由梨から提示された条件を満たすため、時崎狂三と緋衣響はカジノでお金を稼ぐことに。スロットでスリーセブンを出すも目標金額には、まだ遠く。時同じく第七領域に集う第二、第四、第六領域の支配者たち。「つまり皆様、わたくしと敵対するおつもり…ということでよろしいですわね?」支配者たちと全財産を賭けてポーカー対決をすることになった狂三は勝つための手段として、夜の街でバニーガールに!?さあ―わたくしたちのギャンブルを始めましょう。

◼感想
シリーズ5冊目。第七領域はギャンブルによって栄えている、次の領域に行く為に狂三達はポーカー対決をすることに。後半はまさかの殺人事件に巻き込まれて足止めをくらってしまう。犯人は身勝手で利用されたあの子が気の毒だった、それでも死んであの人に会いたいと深く願う犯人の恋心に少しだけ同情した。狂三でさえも恋のことになると動揺してしまうし。
やりきれない終り方だったけどきちんと自分の意思で行動した唯にひと安心。狂三と響の信頼関係も微笑ましい。このコンビが読めるのもあと少しなのが残念。白の女王との全面対決はどうなるのか、次回も楽しみです。

ロクでなし魔術講師と禁忌教典14(★★★★☆)

◼あらすじ
リィエルの一件を乗り込え、ようやく訪れた平穏。女王陛下の尽力により数十年ぶりに開催されることになった魔術祭典に、アルザーノ帝国魔術学院、聖リリィ魔術女学院、クライトス魔術学院―アルザーノ帝国の各地から有力生徒たちが結集する。「世界の大舞台で魔術の腕を競い合ったお祖父様が見たという光景を、この眼で見たいんです!」その中には、もちろんシスティーナの姿もあり―。帝国代表の覇を競う中、因縁の少女・エレン=クライトスと再会することになるのだが…。選抜会に潜む卑劣な陰謀、そして失われゆく自分たちの未来を解放するため、システィーナは天高く飛翔する!

◼感想
シリーズ14冊目。今回はシスティーナ大活躍!の巻でした。最初はピンチになっても泣いてるだけだったあの子がこんなに成長するとは…!グレンを厚く信頼し、闘いで共闘する場面は熱い展開でした。エレンの境遇は辛いよな…、でも最後に精一杯頑張る彼女の姿をみて安心しました。
一週間を何度もループしていく中でイヴが死んでしまう場面は何か心の中で叫んでた。システィーナの次にヒロインぽかった、グレンに伝えたいことが気になる。そしてナムルスの正体も少しずつ分かってきた様子、物語も大きく動き出しそうで次回が楽しみです。

妖怪解析官・神代宇路子の追跡 人魚は嘘を云うものだ(★★★★☆)

◼感想
鷹橋川で発見されたミイラ化した遺体の上半身と、それに合致する巨大な魚の下半身。怪事件に悩まされていた新米刑事の御堂陸は、手がかりを求め、美貌の科学者・神代宇路子の許へ押しかけることに。私生活はちょっぴりだらしないが、妖怪、特に人魚について語り出すと止まらない彼女は、陸が追う事件についても何か知っている様子で──。生真面目な刑事と妖艶な解析官が人魚の秘密を解き明かす! ……ただし、人魚は嘘をつくことがあるのでご注意を。

◼感想
人魚のようなミイラ化した遺体が発見されるが、自殺として処理されてしまう。納得のいかない主人公・御堂陸は同じく謎を追う科学者・神代宇路子と共に解決を目指す。人魚関連の蘊蓄が面白かった。個人的に知っているのは八百日比丘尼でしたが、様々なエピソードがあって興味深い。人魚の肉を食べれば治癒力が上がるが、その代償を宇路子や黒幕が身をもって体現しているのをみると恐ろしいと感じました。
正義感の強い御堂は社会で生きにくいだろうな、警察が腐っていたので彼がより眩しくみえました。やっぱりラスボスはあの人だったんだなと、ラストの展開は自業自得ですね。続きもかけそうな終り方だったのでもしあるなら買います。

お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。3(★★★★☆)

お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。3 (ファンタジア文庫)

お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。3 (ファンタジア文庫)

◼あらすじ
1学期も終わり夏休み。充実したおひとりサマーバケーションを過ごすために綿密な予定を立てる姫宮春一を襲う新たな天敵。「姫宮さん、一緒に遊ぶ予定を立てましょう!」「やだ」高校受験日に助けた美少女お嬢様、白星有栖の超絶アピールが炸裂。おひとり様エネルギーが減らされる状況を毎度の如く春一は許さない!…のだが、おひとり様理論も通じない初めての強敵。おはようからおやすみまで有栖一色に染まり始め!?最後の手段として春一は、華梨たちクラスのリア充が開くキャンプに参加。協調性のなさアピール作戦を開始する―!ひねくれボッチートな青春ラブコメ、ソロ充は夏こそ輝け!!

◼感想
シリーズ3冊目。姫宮の「おひとりサマーバケーション」の計画が完璧過ぎて感心してしまった。そんな姫宮の計画を完膚なきまでに破壊する有栖、姫宮にどんだけ邪険に扱われてもめげない精神力には拍手したい。天然なお嬢様タイプですが、根性もある子なので応援したくなります。
リア充のキャンプに参加したものの自分だけ別のテントを予約してるとかさすが姫宮。でも美咲たちが変な男に絡まれている時はきちんと助けてあげるところとかは狡いというか、ヒーロー気質もあるんだなと。最後は見事に英玲奈が自爆してましたが次回にどう響くのでしょうか。楽しみです。

ヒトの時代は終わったけれど、それでもお腹は減りますか? (★★★★☆)

◼あらすじ
荒廃した24世紀の東京は合成食糧や電子ドラッグが巷に溢れ、荒くれ者たちが鎬を削る…それでも、やっぱりお腹は減るんです。日々の戦いに疲れたら、奇蹟の食堂―“伽藍堂”へ!厨房を受け持つのは「食の博物館」の異名を持ち、天使の微笑みをたたえる少女ウカ。狩人兼給仕を担うのは、無法者に睨みを利かせる、こわもて奔放娘リコ。二人は今日も未知なる食材求めて、てんやわんやの大騒ぎ。「おいしい!」の笑顔のためならば、人を喰らうドラゴンから、食べたら即死の毒キノコ、はたまた棄てられた戦車まで!?なんでもおいしく、そして仲良くいただきます!リコとウカの風味絶佳な日常を皆さんどうぞ召し上がれ。

◼感想
荒廃した24世紀の東京で食堂を営むウカとリコ。「食の博物館」の異名を持つウカと腕っぷしの強いリコのコンビ愛に注目しつつ、食材が限られた世界でゲテモノでも美味しく調理してしまうウカの奇抜な発想も面白い。オイルバーは聞いただけで胃がもたれそう…。
周囲のキャラも個性的で個人的にはルアンがお気にいり、ルアンもそうですがウカもそうだったとは…。さすが未来なだけあって科学が発達しています。なんかもう終盤は二人の世界が出来上がっていて百合好きの人にはたまらないだろうなと。ウナギも美味しそうでした。次は二人の出会いの話とのこと、そちらのエピソードも気になります。

世界で一番かわいそうな私たち 第二幕 (★★★★☆)

◼あらすじ
フリースクール〈静鈴荘〉で教師として働きはじめた佐伯道成は、一人の生徒を追い詰める深刻なトラブル――謂れのない罪の告発と嫌がらせに直面する。大人の悪意から子どもを守ろうと必死に奔走する佐伯だったが、先輩教師の舞原杏が選択した救済のカタチはあまりにも意外なものだった。一方、心を閉ざしていた〈静鈴荘〉の住人・三好詠葉にも変化が訪れ、残酷すぎる恋物語が動き出す!

◼感想
シリーズ2冊目。前回の衝撃のラストから佐伯によりバスジャック事件の真相が明かされていく。たった一人の少女を守りたかった、でもそれは杏の指摘通り佐伯の独り善がりな部分も多かったのかもしれない。初恋の少女に再会したことで佐伯が色々とふっ切れたのは良かった、後は詠葉に対してどう接していくか。
なぜ「ひーちゃん」呼びが絶対なのかが判明、ひーちゃんには罪はないし犯人の行動は常軌を逸してるけど同情できる部分もあるところがややこしい。終盤は杏と詩季の不思議な夫婦関係がクローズアップされていく、杏が抱える歪みとは何なんだろうか。次も楽しみ。

薬屋のひとりごと 8 (★★★★☆)

◼あらすじ
毒で体調を崩した姚が医局勤めに戻れるようになった頃、猫猫のもとに大量の書物が届いた。送り主は、変人軍師こと羅漢。碁の教本を大量に作ったからと猫猫に送り付けてきたらしい。興味がないので売り飛ばそうと考える猫猫の考えとは裏腹に、羅漢の本によって、宮中では碁が流行していった。一方、壬氏はただでさえ忙しい身の上に加えて、砂欧の巫女の毒殺騒ぎや蝗害の報告も重なり、多忙を極めていた。そんな中、宮廷内で碁の大会が企画されていることを知った壬氏は、羅漢のもとに直接交渉をしかけに行く。開催場所を壬氏の名前で提供する代わりに、さぼっている仕事をこなすように説得するのだが―。

◼感想
シリーズ8冊目。正に表紙の通りで壬氏が猫猫を妻にする為に外堀を埋めていく、その方法が予想外で猫猫はもう知らんぷりは出来ないだろう。阿多との約束を守れなくなった皇帝はどんな思いなのだろうか、この二人の幼少期のエピソードが好きなので二人が一緒にいるところがみたい。変人軍師はやっぱり変人だけど凄い人なんだなと。
そして飛蝗による農作物の被害と玉葉妃 の親族の問題が浮き彫りに。玉葉妃が才色兼備なだけに兄の性格の悪さが目立ちます。不安を感じる玉葉妃、確かに猫猫がいれば頼もしいよね。兄からの手紙を踏み潰したのは決別の現れなのだろうか。壬氏の頑張りに拍手をしつつ読了。